中国企業について

国有企業改革

 国有企業の赤字が増え、これを解消するため国有企業改革が進められています。政府は企業への資金供給の体質改善を行い、基幹産業などを主に有望企業をバックアップし、海外市場での上場を奨励しています。株式上場することで、国有企業の民営化をはかり、経済を活性化させていこうというわけです。

 いまだ国有企業株の2/3は政府が保有しているとはいえ、多くの企業が海外市場、特に香港市場に上場し、いい結果を出しています。

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WTO加盟

 2001年中国はWTO(世界貿易機関)に加盟しました。15年の取り組みが実ったときでした。国有企業の体質改善に先がけて、企業の株式上場を奨励しました。が、どんな企業でも、というわけではありません。有望な企業に限られました。

 WTO加盟により、中国の国際標準化は必至です。海外と密接に関わっていく中で、中国は開かれた国なっていくでしょう。

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香港から海外へ

 今、香港市場が変わってきています。高度な自治が認められる香港は、かつて大陸にアプローチするための拠点として、海外企業に注目されていました。現在は、海外にアプローチするための中継点として、大陸企業に注目されています。

 あらゆる中国製品、特に家電は世界に認められつつあります。海外からの資金供給、また商品マーケットとしても香港市場は大陸企業にとって、また投資家にとっても魅力あるものです。

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大陸企業とは

 中国大陸の企業は4つの企業群に大別されます。
   @国有企業
   A半官半民企業
   B民間企業
   C合弁などを含む外資系企業
 社会主義経済のころ、中国の企業はほとんどが国有でした。赤字が増えるにつれ、企業改革がなされこの4つの企業群が誕生したのです。

@国有企業
 社会主義経済時代のメインとなった企業で、主に主観事業を行っています。WTO加盟や株式市場の設立により、市場化されてきてはいますがまだまだ大陸経済への大きな影響力を持っているといえます。

A半官半民企業
 半官半民企業とは、地方の行政機関が経営に関わり、地域の働き手によって地方色豊かな事業を展開する企業のことをいいます。地方の中小企業の総称「郷鎮企業」といわれるのがそれです。
 ちなみに郷は村、鎮は町を意味しそれぞれの町村によって事業展開される企業ということからきています。

B民間企業
 行政機関の後ろだてがある半官半民と違って、民間企業は全て民間により展開される企業です。海外資本の外資系企業もこれに入ります。行政機関はほとんど関与しないので、自由ではありますが資金面などに不安を抱えていることも事実です。しかし半官半民と共に大陸でもっとも勢いのある企業群でもあります。

C合弁などを含む外資系企業
 海外の企業が大陸を拠点として事業展開する場合、多くは大陸企業と共同で出資します。経済改革によって大陸側は、海外からの資本調達が可能になりました。また海外の企業にとっても、大陸を拠点とした事業展開を行う場合、独自資本よりも大陸との共同資本にした方がいろいろな面でスムーズに行くことが多いのです。このように共同出資している企業を合弁企業といいます。

がんばる民間・半官半民企業
 中国が世界第6位の経済大国であるにも関わらず、発展途上国である原因は資産分配の不均等にあります。現在は民間や半官半民の企業が主力となって大陸株式を盛り上げてきてはいますが、まだまだ国有企業の占める割合、その影響力はかなりのものです。しかし、その不均等を解消するために株式が設立されたのですから、今はまだ改革の途中であってこれからということですね。

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A,B,H,N,L,S,株?

 大陸企業にはA,B株のほかにもH,N,L,S株なんていうものがあり、一見複雑そうにみえますしかし、ふたを開けてみれば簡単なこと。A,B株はともかく、H,N,L,S株というのはそれぞれ株式公開する市場の頭文字をとっただけなのです。

 A,B株は残念ながら(?)市場の頭文字ではありません。A株は中国の人専用、B株は外国の人も取引できる株式で、取引形態の違いはありますが、どちらも同格の株式です。

 H,N,L,S株というのは前述したとおり、市場の頭文字です。大陸企業が株式公開をするそれぞれの市場の頭文字、たとえば香港で株式公開すればH株、ニューヨークならN株、ロンドンならL株、シンガポールならS株、という具合です。一大陸企業が複数の市場で株式公開をしているケースもあります。

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東京で株式公開?!

 H,N,L,S株はそれぞれその国の通貨で取引されます。日本円の勢いは全盛ではないにしろ、まだまだ魅力あるものです。中国側も日本側もそれについて行動を起こし始めています。近い将来、大陸企業が東京で株式公開、T株誕生!または大阪で株式公開、O株誕生!となる日をむかえるかもしれませんね。

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イギリス領地時代の香港企業

 香港が中国に返還される前、1980年代中頃までの香港企業は殖民元であるイギリス資本と、華僑資本がほとんどを占めていました。華僑とは、外国に移住した中国人のことをいい、チャイナタウンなど世界各国で活躍し、現地や中国の経済に多大な影響力をもっています。

 ところが香港の中国返還が決まった80年代後半になると、大陸の計画経済化の影響を懸念した外資の香港離れが進み、それに伴い華僑資本もその混乱に巻き込まれて衰退していきました。

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中国返還後の香港企業

 80年代後半、香港企業は衰弱の道をたどっていました。外資の香港離れとともに華僑資本も勢いをなくしたのが原因です。そこに現れた救世主が大陸です。大陸資本は、香港返還後徐々に入り込み、レッドチップの誕生によりその地位を確立したのです。

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現在の香港企業

 現在の香港企業は大陸資本、外国資本、華僑資本によって形成されています。その中でも、出資先を上場させるなど、もっとも勢いを持っているのが大陸資本です。

 長い間イギリス領地だった香港は大陸企業とは全く異なった形態をしています。返還後、大陸と香港とは密接な関係になっていますが、さまざまな資本形態をもっていることは香港企業のおもしろい特徴といえるのではないでしょうか。

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ディスクロージャーって?

 ディスクロージャー(Disclosure)とは、「打ち明けること。公表すること。」という意味の単語で、上場企業が取引先や投資家に活動や経営の状況を公開することをいいます。

 中国でも、「中華人民共和国証券法」や「中華人民共和国公司法」などによって情報の開示が義務付けられており、12月決算や四半期決算報告を公表しています。

情報開示方法
 大陸企業は上海証券報に代表される中国国内証券紙や香港・国外の英字紙、中国語紙上にて情報開示をしています。香港企業も、一般に香港の英字紙や中国語紙上にて決算報告を行っています。
 現在はインターネットの普及により、ホームページなどで企業の情報公開を行っているところも多く、当局側もインターネット上での情報開示を義務付ける方針です。これによって一般投資家でも企業のホームページから決算報告書の原文を見ることができたり、ダウンロードしたりすることができるようになりました。

情報開示の義務
 2002年中国証券監督管理委員会によって、大陸企業の情報開示は12月決算報告に加え四半期決算報告も導入されました。また、株主や目論見書記載事項の変更があった場合などの情報告示もそのつどするように義務付けられました。ちなみに四半期決算とは1−3月、4−6月、7−9月、10−12月それぞれの決算報告をすることです。
 これらの義務付けは2001年の上場企業一斉監査によって不正会計が多数発覚したことをうけ、当局が投資家の利益を保護する目的で行ったものです。

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中国株企業の決算時期

 中国には日本のような「年度」という概念はありません。大陸・香港市場に上場している企業のほとんどが12月決算です。大陸市場と香港のGEM市場は四半期決算を導入していますが、香港のメインボード市場は6月の中間決算と12月決算を導入しています。上場企業の決算は指定新聞紙上にて1月〜3月の間に公表されます。

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中国株企業の会計基準

 決算会計の基準は、中国の人専用であるA株市場では国内会計基準、また外国の人も取引できるB株市場では国際会計基準を採用するよう義務付けられています。しかし実際には、国内基準も国際基準も大きな違いはありません。国内基準では国情が加味されるため国際基準値との間に多少の差がうまれる程度です。また香港市場では、香港の会計基準によって決算発表を行います。

 私たち投資家は、基準の違いに神経質になる必要はありませんが参考までに頭に入れておきましょう。

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信用を得るために

 企業の情報開示が義務付けられ、一般投資家でも容易にその内訳を知ることができるようになりました。しかし、そこで湧き上がってくるのが「この情報は信用できるのか?」とう疑問です。残念なことに大陸市場のようにまだ若い未成熟な市場ではその信用性は不十分であるといわざるを得ません。

 このため、当局は急ピッチで法整備を進め、また上場企業に対しても積極的なIR(投資必要情報提供)活動を促し、株主や投資家と互いの理解を深めるなど資本市場の改善に努めています。

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会計基準の国際化

2001年WTOに加盟した後、大陸企業も経済改革によって国際社会への対応を視野に入れています。現在の大陸市場ではA,B株の間で会計基準に違いがありますが、先の国際化に向け、将来的には国際会計基準に一本化される見込みです。

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STとは?

 大陸市場の株式銘柄の頭ついているSTとは何でしょうか?ST(Special Treatment)とは「特別処理銘柄」のことで、大陸の上場企業が2年連続で赤字となった場合や一株あたりの純資産が1元を割った場合につく銘柄です。これらはST銘柄として他の株式とは別に処理されます。

 STやPTがついている銘柄はよくないというレッテルを貼られていることになりますが、PTの廃止により現在はSTが二つに分類されてSTと*STとなっています。*STの方がより上場廃止に近い銘柄を意味します。

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ではPTとは?

 大陸市場の株式銘柄の頭についているPTとは何でしょうか?PT(Particular Transfer) とは「特別譲渡銘柄」のことで、大陸の上場企業が3年連続で赤字となった場合につく銘柄です。PT銘柄になると、金曜以外の証券取引は停止されます。

 今までは、このPTが上場廃止になる前のクッションになっていたのですが、2002年PTは廃止されました。これによって3年連続で赤字となった企業は即上場廃止となります。

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ST銘柄は上級者向き

 前述したようにSTや*ST銘柄は業績のあまりよくない企業ですが、投資家によってはこの銘柄にしぼって取引することもあります。これらの銘柄は株価の変動が激しいからです。ときには急激に値上がりすることもありますが、入門者にはリスクの高い領域です。まずはこれらの銘柄は避けましょう。

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